股関節インピンジメント症候群に対する理学療法プロトコル研究を発表
勤め先の整形外科クリニックで研究の途中経過を発表しました。その模様と簡単に股関節インピンジメント症候群についてと研究の報告を書きました。
股関節インピンジメント症候群(FAI)は臨床でよく遭遇する疾患です。日々臨床を行う中で、股関節屈曲制限と疼痛の改善に一定のプロトコルが、有用である可能性が得られましたので発表させていただきました。しかし現状は症例数が少ないため、統計的精度はまだまだであるため、今後も症例数を重ねていく必要はあります。
上記画像は勤め先のInstagramを引用しました。
●股関節インピンジメント症候群(FAI)とは?リハビリで症状を改善しよう!
今回は、股関節インピンジメント症候群(FAI)についてお話ししたいと思います。このテーマは少し聞き慣れないかもしれませんが、股関節に痛みを感じる方やリハビリを考えている方にはとても重要な情報です。ぜひ参考にしてください。
●股関節インピンジメント症候群(FAI)とは?
まず、FAIについて簡単に説明します。FAIとは、股関節が正常に動かなくなることで、股関節内の軟骨や関節唇がすり減ってしまう状態を指します。この状態が続くと、股関節に痛みが生じたり、将来的には変形性股関節症(OA)という深刻な問題に発展する可能性があります。
FAIの主な原因は、股関節が曲がったり開いたりするときに骨同士がぶつかることです。この衝突が股関節の損傷を引き起こし、痛みや可動域の制限を生じさせます。このまま放置しておくと、日常生活に支障をきたすことになります。
●リハビリテーションでできること
FAIの治療には手術が必要な場合もありますが、多くの場合、リハビリテーションを通じて症状を改善することが可能です。リハビリでは、股関節の可動域を広げ、痛みを和らげるための運動や治療法が用いられます。以下に、リハビリで行われる主要なアプローチを紹介します:
腸腰筋リリース:股関節の安定に欠かせない腸腰筋をほぐすことで、股関節の動きをスムーズにします。
小臀筋・大腿筋膜張筋リリース:お尻や太ももの筋肉をリリースして柔軟性を高め、股関節の動きを改善します。
骨盤の運動:骨盤の前後の動きを調整し、股関節にかかる負担を減らします。この運動は、痛みの緩和と可動域の拡大に役立ちます。
●リハビリの効果は?
実際にリハビリを受けた患者さんの多くは、股関節の可動域が広がり、痛みが軽減したと報告しています。例えば、股関節の屈曲(曲げる動き)が改善し、日常生活での動きが楽になったという声が多く寄せられています。
「リハビリを始めてから、股関節の痛みが和らぎ、運動がしやすくなった」という患者さんも多く、適切なリハビリがFAIの症状改善に非常に効果的であることがわかります。
●まとめ
股関節インピンジメント症候群(FAI)は、放置しておくと日常生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。しかし、リハビリテーションを通じて症状を改善し、痛みを和らげることが可能です。もし股関節に痛みや違和感がある場合は、早めに病院に相談し、適切な治療・リハビリを始めることをお勧めします。